東京神学大学では、教会あるいはキリスト教学校などですでに働いている牧師・伝道者の生涯教育のために、できるだけ適切な機会を提供しようと考え、「継続教育」のプログラムを持っています。これは正教師、補教師を問わず、すでに教職として働いている人の神学的なリフレッシュ、継続的な神学的自己形成ために、大学院の科目の中から特に有意味と思われる科目を広く開放しているものです。教会の形成、伝道の課題との取り組みにおいて根本をなす神学的姿勢の再形成のために、あるいは現代の神学の先端的な課題に触れる場としても活用されてきました。大学院の学生と共同の学習・研鑚の場になりますが、実際の伝道・牧会、教会形成、あるいは聖書科教師としての働きの中で培った問題意識をもって科目を選択してほしいと思います。そうした教職者の参加は、神学生にとっても有益な刺激になることは、これまでの長い実績で経験しているところです。これまでには片道３時間以上もかけて、週一日「継続教育」に参加した例が幾人もあります。教会、あるいはキリスト教学校においても、教職者の継続教育の意味を理解して、時間や費用の点でできるだけ便宜と協力をはかっていただけるように、本学としても期待しています。
継続教育を受講しての感想
日下部教会 宍戸俊介
卒業して数年がたったある時、ふと毎日の仕事をこなすことだけに手一杯となり、時間に追われがちである自分に気づきました。自分自身の働きを顧みて、さらに主に喜ばれる働き手となるためにはどうあったら良いかを考える余力も時間も、失われつつありました。体だけは動かしながら、しかし霊的な危機に陥っていました。
率直に言って、東京神学大学の継続教育プログラムに参加することは、時間的には窮屈な面がありました。費用も工面しなければなりません。しかし、私の場合は、このための時間と費用をかけなければ、おそらく忙しさにかまけて、何もやらなかっただろうと思います。時間の使い方から言っても、費用のかけ方から言っても、継続教育に通ったことは、私にとっては、より生産的でした。教会史的興味からクラスに参加しましたが、信仰の現わし方についての自分の考えが今まで狭かったことに気づかされました。
私たちはいずれにせよ、自分に与えられた賜物でもって教会のつとめに向かわなてはなりません。与えられて持っている以上の背伸びはできません。けれども、「もっと大きな賜物を受けるよう熱心に努めなさい」（第１コリント１２章３１節）のみことばに励まされつつ、チャンスがあれば、また教室に戻る機会を持ちたいと願っています。
2013年度前期・後期継続教育開講科目
受講資格 キリスト教会の教職の方
授業開始 前期／4月5日(金)
後期／9月21日(土)
会場 本校（東京神学大学）
申込期間 前期／2013年3月1日(金)－3月15日(金)
後期／2013年8月9日(金)－8月23日(金)
受講料 1科目（1学期分） 14,000円
申込み・問合せ 東京神学大学 教務課
0422-32-4185 nyuushi@tuts.ac.jp
2013年度開講科目
● 聖書神学
○ 旧約聖書神学
- アラム語 前期／金曜３限
（佐藤 泉講師） 後期／金曜３限
- 旧約聖書原典釈義Ⅰ 前期／火曜４限
（本間敏雄講師） 後期／木曜４限
- 旧約聖書学特研Ⅰ 前期／木曜４限
（小友 聡教授） 後期／木曜５限
- 旧約聖書学演習Ⅰ 前期／木曜１限
(大住雄一教授) 後期／木曜３限
○ 新約聖書神学
- 新約聖書学特講Ⅰ 前期／水曜３限
（中野 実教授） 後期／水曜３限
- 新約聖書原典釈義Ⅰ 前期／火曜３限
(小河 陽講師） 後期／火曜５限
- 新約聖書原典釈義Ⅱ 前期／金曜１限
（遠藤勝信講師） 後期／金曜１限
● 組織神学
○ 組織神学
- 信条学 前期／金曜５限
（芳賀 力教授）
- 組織神学演習Ⅰ 前期／金曜３限
（芳賀 力教授） 後期／金曜３限
- 組織神学演習Ⅱ 前期／水曜４限
（神代真砂実教授） 後期／水曜４限
- 組織神学特講Ⅰ 後期／火曜４限
（近藤勝彦講師）
○ 歴史神学
- 教理史演習Ⅰ 前期／金曜４限
（棚村重行教授） 後期／金曜４限
- 教理史特講Ⅰ 前期／木曜５限
（関川泰寛教授） 後期／木曜１限
○ 実践神学
- 実践神学演習 前期／水曜１限
（山口隆康教授）
- 日本伝道論演習 前期／木曜３限
（山口隆康教授）
- キリスト教教育特講 前期／水曜５限
（朴 憲郁教授） 後期／水曜５限
|
.JPG)
.JPG)
